Amazon VPC の料金体系:詳細ガイド

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1. VPC基本料金

Amazon VPCの基本的な機能の多くは無料で利用できます。以下の主要コンポーネントには追加料金がかかりません:

  • VPCの作成と管理
  • サブネットの作成と管理
  • ルートテーブル
  • ネットワークACL
  • セキュリティグループ
  • VPCピアリング(同一リージョン内)

しかし、VPCに関連する特定のリソースやサービスには料金が発生します。

2. 料金が発生する主なVPC関連リソース

2.1 NAT Gateway

NAT Gatewayは、プライベートサブネット内のリソースがインターネットにアクセスするために使用されます。

料金体系:

  • 1時間あたりの使用料
  • データ処理料金(GB単位)

例(us-east-1リージョン、2024年7月現在):

  • 使用料:$0.045 per hour
  • データ処理:$0.045 per GB

2.2 VPN接続

Site-to-Site VPN接続を使用してオンプレミスネットワークとVPCを接続する場合に料金が発生します。

料金体系:

  • VPN接続時間に対する料金
  • データ転送料金

例(us-east-1リージョン、2024年7月現在):

  • $0.05 per VPN接続時間
  • データ転送料金は通常のEC2データ転送料金に準じる

2.3 AWS Direct Connect

専用ネットワーク接続を使用する場合の料金です。

料金体系:

  • ポート時間料金
  • データ転送料金

例(us-east-1リージョン、2024年7月現在):

  • 1Gbps接続:$0.30 per hour
  • 10Gbps接続:$2.25 per hour
  • データ転送料金は別途かかります

2.4 VPC エンドポイント

VPCエンドポイントを使用してAWSサービスにプライベートに接続する場合に料金が発生します。

料金体系:

  • 1時間あたりの使用料
  • データ処理料金(GB単位)

例(us-east-1リージョン、2024年7月現在):

  • Gateway型エンドポイント:無料
  • Interface型エンドポイント:$0.01 per hour

2.5 Transit Gateway

複数のVPCやオンプレミスネットワークを接続する中央ハブとして使用する場合に料金が発生します。

料金体系:

  • 1時間あたりのアタッチメント料金
  • データ処理料金

例(us-east-1リージョン、2024年7月現在):

  • $0.05 per アタッチメント時間
  • $0.02 per GB(データ処理)

3. データ転送料金

VPC内のデータ転送には以下のような料金が適用されます:

  • 同一AZ内のデータ転送:無料
  • 異なるAZ間のデータ転送:$0.01 per GB
  • リージョン間のデータ転送:送信元リージョンの料金に基づく
  • インターネットへのアウトバウンドデータ転送:通常のEC2データ転送料金に準じる

4. コスト最適化のヒント

  1. NAT Gatewayの使用を最適化: 必要な場合のみ使用し、可能であればNATインスタンスの使用を検討する。
  2. VPCエンドポイントの活用: S3やDynamoDBへのアクセスにGateway型エンドポイントを使用し、NAT Gatewayの使用を減らす。
  3. 効率的なネットワーク設計: 同一AZ内でのデータ転送を優先し、AZ間やリージョン間のトラフィックを最小限に抑える。
  4. リザーブドキャパシティの活用: Direct Connectやトランジットゲートウェイを長期的に使用する場合、リザーブドキャパシティを購入して割引を受ける。
  5. フローログの選択的有効化: 必要な部分のみでVPCフローログを有効にし、ログストレージのコストを抑える。

5. 料金シミュレーション例

小規模ウェブアプリケーションのVPC構成例:

  • 1 x NAT Gateway(常時稼働)
  • 1 x VPCエンドポイント(S3用Gateway型)
  • 月間データ処理量:500 GB

概算月間コスト:

  • NAT Gateway: $0.045 * 24 * 30 + 500 * $0.045 = $54.9
  • VPCエンドポイント(S3): $0(Gateway型は無料)
  • データ処理: 含まれる

合計: 約$54.9/月

注:この例は概算であり、実際のコストは使用パターンやリージョンによって異なります。

6. まとめ

Amazon VPCの基本機能の多くは無料で利用できますが、特定のリソースやデータ転送には料金が発生します。効率的なネットワーク設計と適切なリソース選択により、コストを最適化しつつ、セキュアで柔軟なネットワーク環境を構築することが可能です。

定期的にAWS Cost ExplorerやAWS Budgetsを使用してコストを監視し、必要に応じて設定を調整することをおすすめします。また、新しい料金オプションや機能が追加される可能性があるため、AWSの公式ドキュメントを定期的にチェックすることも重要です。