Amazon CloudFront の料金体系:詳細ガイド

この記事はで読むことができます。

1. CloudFront料金の基本構造

CloudFrontの料金は主に以下の要素から構成されています。

  1. データ転送アウト
  2. リクエスト数
  3. Invalidation(無効化)リクエスト
  4. 専用IP SSL証明書の使用(オプション)
  5. オリジンシールド(オプション)

2. データ転送アウトの料金

データ転送アウトの料金は、エッジロケーションからインターネットへ転送されるデータ量に基づいて課金されます。

2.1 料金帯(2024年7月現在、米国の例)

  • 最初の10TB/月: $0.085 per GB
  • 次の40TB/月: $0.080 per GB
  • 次の100TB/月: $0.060 per GB
  • 次の350TB/月: $0.040 per GB

注意: 実際の料金は、使用するリージョンによって異なります。

2.2 地域別料金

CloudFrontは地域ごとに異なる料金を設定しています。一般的に、北米、欧州、オーストラリアの料金が最も安く、その他の地域はやや高めになります。

3. リクエスト数の料金

リクエスト数に基づく料金も発生します。

3.1 HTTPリクエスト料金(米国の例)

  • HTTP GET、HEAD リクエスト: $0.0075 per 10,000 requests
  • HTTP POST、PUT、DELETE リクエスト: $0.01 per 10,000 requests

3.2 HTTPS リクエスト料金(米国の例)

  • HTTPS GET、HEAD リクエスト: $0.01 per 10,000 requests
  • HTTPS POST、PUT、DELETE リクエスト: $0.01 per 10,000 requests

4. Invalidation(無効化)リクエストの料金

毎月最初の1,000パスの無効化リクエストは無料です。それ以降は以下の料金がかかります:

  • $0.005 per パス

5. 専用IP SSL証明書の使用料金

専用IP SSL証明書を使用する場合、月額料金が発生します:

  • $600.00 per 月

注:ACM(AWS Certificate Manager)で発行された証明書を使用する場合は無料です。

6. オリジンシールドの料金

オリジンシールドを使用する場合、追加料金が発生します。

  • データ転送料金: 通常のCloudFrontレートに加えて $0.015/GB
  • リクエスト料金: 通常のCloudFrontレートに加えて $0.0015/10,000リクエスト

7. 料金計算の例

ウェブサイトの月間使用量が以下の場合の料金試算:

  • データ転送: 500 GB
  • HTTPリクエスト: 5,000,000
  • HTTPSリクエスト: 1,000,000

計算:

  1. データ転送: 500 GB × $0.085 = $42.50
  2. HTTPリクエスト: (5,000,000 / 10,000) × $0.0075 = $3.75
  3. HTTPSリクエスト: (1,000,000 / 10,000) × $0.01 = $1.00

合計: $47.25 / 月

注:この計算は簡略化されており、実際の料金は使用パターンやリージョンによって異なる場合があります。

8. コスト最適化のヒント

  1. 適切なキャッシュ戦略: TTL(Time To Live)を適切に設定し、オリジンへのリクエストを減らす
  2. 圧縮の有効化: Gzip圧縮を使用してデータ転送量を削減
  3. オリジンシールドの活用: 大規模な分散システムでコストとパフォーマンスを最適化
  4. リージョン選択の最適化: コンテンツの主な配信先に応じて適切なリージョンを選択
  5. 不要なInvalidationの削減: バージョニングを使用してInvalidationリクエストを最小限に
  6. モニタリングとアラートの設定: 予期せぬ使用量増加を早期に検知

9. CloudFrontと他のCDNサービスの料金比較

CloudFrontの料金は、他の主要CDNプロバイダー(Akamai、Fastly、Cloudflareなど)と比較して競争力があります。ただし、具体的な料金比較は使用パターンによって大きく異なるため、個別のケースで詳細な比較を行うことをおすすめします。

10. 料金シミュレーションツール

AWS Pricing Calculatorを使用して、予想される使用量に基づいてCloudFrontの料金を見積もることができます:

https://calculator.aws/#/addService/CloudFront

まとめ

Amazon CloudFrontの料金体系は、使用量に基づく従量課金制を採用しています。データ転送量、リクエスト数、追加機能の使用によって料金が決まります。適切な設定と最適化戦略を採用することで、コストを抑えつつ高性能なコンテンツ配信を実現できます。

定期的にAWS Cost ExplorerやAWS Budgetsを使用してコストを監視し、必要に応じて設定を調整することをおすすめします。また、新しい料金オプションや機能が追加される可能性があるため、AWSの公式ドキュメントを定期的にチェックすることも重要です。